ムーパパです。
先日、友人に赤ちゃんが産まれ、会いに行きました。
そりゃーもー可愛いのなんの!
ところで、新生児のことをなぜ赤ちゃんと呼ぶのか知っていますか?
それには新生児特有の生体的特徴があるためで、しっかりとした医学的理由があるのです。
臨床検査技師として普段検査している部分なので、
そのあたりも触れれたらと思います。
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赤ちゃんと呼ばれる理由(由来)は皮膚が赤いため
いきなり結論が出てしまいましたね。。。
そう、生まれたばかりの新生児、特に生後1~3日程度では、
大人に比べて皮膚が赤みを帯びています。
そのため赤ちゃんと呼ばれます。
ではなぜ、新生児の皮膚は赤いのでしょう?
新生児の皮膚が赤いわけ
突然ですが、皆さんの血液は何色ですか?
緑色や青色の知り合いがいたら、その方はエイリアンかもしれません!
気を付けましょう!!!
冗談はさておき、
血液は赤い色をしています。
血液が赤く見えるのは、赤血球の中にある『ヘモグロビン』というたんぱく質があるため。
このヘモグロビンというたんぱく質は、体内の臓器や組織に酸素を運搬する物質で、別名『血色素』と呼ばれ、赤い色をしています。
胎児期~新生児期ではこのヘモグロビンの量が成人に比べると多いのです。
胎児はお母さんの胎盤を通して酸素をもらって生きています。
お母さんのお腹の中にいる間の酸素量はとても少なく、
その少ない量の酸素を効率良く取り入れて成長しなければなりません。
そのため、ヘモグロビンを多く保有することで、
体内への酸素の取り込みやすくしているのです。
そのヘモグロビンが多い状態が生後1~3日程度まで続くとされ、
産まれたばかりの新生児は赤みを帯びているというわけです。
新生児と成人のヘモグロビン濃度の差
新生児のヘモグロビンが多いことがわかったところで、
具体的にどれくらいの差があるのか見ていきましょう。
ヘモグロビンは血液検査をする際、
ある一定量の血液中(dl(デシリットル))にどれくらいのヘモグロビン(g(グラム))があるか、
というヘモグロビン濃度(g/dl)という検査項目として測定されます。
健康な成人であれば、男女差はありますが、
13~16 g/dl
新生児の場合は、
15~23 g/dlとされています。
新生児期から乳児期への変化
新生児期(生後1~3日)には、
お母さんのお腹の中の酸素の少ない環境に適応するため、
ヘモグロビンを多く保有しています。
生後は、自分で呼吸ができるようになるため、
充分な酸素を取り入れることができます。
そのため、ヘモグロビンを産生するホルモンが減少して、
ヘモグロビンの生成を制御していきます。
ホルモンの減少により、乳児期のヘモグロビン濃度は、
9~14 g/dlほどになり、人生で一番低い状態になります。
その後、再びヘモグロビンが生成され、
小児期では12~15 g/dlほどになり、成人の濃度へと向かっていきます。
また、胎児のヘモグロビンと成人のヘモグロビンは、
成分が若干異なっていて、生後は胎児ヘモグロビンが無くなっていき、
成人ヘモグロビンが産生されていきます。
まとめ
いかがでしたか?
新生児が赤ちゃんと呼ばれる理由は、
「酸素を運搬するヘモグロビンという赤い物質が多く、皮膚が赤いから!」
でした。
生体は不思議なもので、その環境に応じた変化できるのはすごいですよね!
雑学程度に家族や友人に話してみてはいかがでしょうか?
この記事がどなたかのお役に立てたなら幸いです。
ムーパパ