知っているようで知らない!?血液型のあれこれ。血液型の検査法についても解説!

臨床検査

ムーパパです。

皆さんは血液型についてどのくらい知っていますか?

A型は几帳面で、O型はおおらか、AB型は自由人なんてことも言われていますよね!
ほぼ初対面の方とのコミュニケーションには便利ですよね!それなりに盛り上がりますし!( ̄∇ ̄)

A型、B型、O型、AB型、それにRh(+)、(-)。
あなたの血液型は何型でしょうか?
一昔前には生まれた時に検査することがほとんどだったようですが、現在では検査しないことが多いようです。(なぜ検査しなくなったのかも書いています
なので、自分の血液型は知らないなーという方もいると思います。

では血液型の遺伝についてはどうでしょう?
父がO(OO)型で、母がA(AO)型で、自分はA(AO)型などのあれです!
高校の生物の授業で習った記憶がぼんやりと・・・なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私は臨床検査技師として、血液型検査も行っていますので、少し掘り下げて解説してみたいと思います。

臨床検査技師について知りたい方はこちらをご覧ください。

臨床検査技師はマイナー職業?現役技師が教える仕事内容、就職先、収入の本音(?)
現役の臨床検査技師が仕事内容、就職先、収入について書いています。


血液型ってなに?ABO血液型を例に解説

そもそも血液型とはなんでしょうか?
少し複雑?な内容なので、ここは読み飛ばしてもらっても構いませんよーw

血液型とは、赤血球膜上または内部にもつ抗原の種類によって、決定されます。
抗原は、区別するための目印や名札のようなものと考えてください。

抗原は各遺伝子によって生成され、
ABO血液型ではA遺伝子、B遺伝子、O遺伝子の3種類が存在します。
A遺伝子はA抗原を、B遺伝子はB抗原を生成します。
これらのA抗原B抗原の有無でABO血液型は決定されます。
また、O遺伝子は不活性な遺伝子とされ、抗原を生成しません。

遺伝子は両親から1つずつ子供へ遺伝し、一人につき、ふたつの遺伝子を保有しています。
A遺伝子とO遺伝子をもつとAO型、A遺伝子とB遺伝子をもつとAB型などと表記します
このように保有する遺伝子を2つ表記する型を遺伝子型と言います。

遺伝子型に対して、ただのA型、B型などは表現型と言いますが、
遺伝子型を表現型で表記すると、
AA=A型BB=B型AB=AB型OO=O型となります。

また、O遺伝子は、A遺伝子とB遺伝子に対して劣性形質を示すため、
O遺伝子を1つのみ保有する場合は、
AO=A型BO=B型となります。
このような遺伝を優性遺伝と言います。

これをまとめると、
AO、AA = A型
BO、BB = B型
AB    = AB型
OO    = O型

となります。

血液型の種類について

血液型はABO型の他にも数多く存在します。

一般的に知られているのはRh型がありますよね。Rh(D)+とか-とかのあれです!

一般的にRh型と言われているのはD抗原のことを指しますが、Rh型にはその他にもC抗原、E抗原、c抗原、e抗原などの抗原があります。

ABO型やRh型を「系統」といい、現在では29系統が発見されていて、
ABO型のAやBやAB、Rh型のDやCなどを「抗原」といいますが、230以上の抗原が発見されています。

ABO型は、自分の赤血球膜上にもたない抗原(A型ならB抗原、O型ならA抗原とB抗原)に対する抗体(抗A抗体、抗B抗体)を、人間の体には最初から規則正しくもっています
つまり、A型の人は抗B抗体を持ち、B型は抗A抗体、O型は抗A・抗B抗体の両方を持ち、AB型はどちらの抗体も保有していません
これを規則抗体と呼びます。
どんな人でも、最初から対応する抗体を保有しているため、A型(抗B抗体を保有)の人にB型の輸血を行うと、B型の赤血球に対する抗B抗体が反応してしまい、重篤な輸血副作用を引き起こします。

それに対し、ABO型以外の血液型系統(Rh型のD抗原など)に対する抗体を不規則抗体といいます。
不規則抗体は最初から保有しているわけではないので、異なる血液型(ABO型以外)の輸血をしても副作用を起こすことはありません。
しかし、異なる血液型(ABO型以外)の輸血や妊娠などによって、抗体が産生され、体に保有するため、2度目以降では副作用が生じます。

ABO型、Rh(D)型の日本人の頻度

血液型の頻度は国によって異なります。
日本人のABO血液型の頻度は以下のとおりです。

表現型頻度(%)
A型40
O型30
B型20
AB型10

また、Rh(D)型は陽性(+)が99.5%陰性(-)が0.5%(200人に1人)となっています。

ABO血液型とRh(D)型を合わせた頻度は以下のとおりです。

日本人の中で一番珍しい血液型のAB(-)は0.05%で、2000人に1人の確率となります。
あなたの血液型は日本人の何%でしたか?

ABO型の遺伝について。両親が何型と何型で、子供は何型になる?

さきほどの説明の繰り返しになりますが、
ABO血液型は保有する2つの遺伝子によって決定されます。
その遺伝子はA遺伝子、B遺伝子、O遺伝子の3種類があり、
AとA、AとO、AとBのように一人につき2つ保有しています。

親から子へ、血液型の遺伝子が遺伝する時、2つのうちどちらか1つが遺伝されます。
両親から1つずつ遺伝され、子も2つの遺伝子を保有することになります。

例をあげると、
父親が「AO」、母親が「BO」の場合は下記のような遺伝パターンが存在することになります。


この血液型の組み合わせだと、すべての血液型が生まれる可能性がありますね。

参考までに全ての遺伝子パターンを表にしました。


血液型の検査法

ABO血液型の検査は、
赤血球膜にある抗原(A抗原、B抗原)の有無を調べるオモテ検査と呼ばれる検査と、
抗体(抗A抗体、抗B抗体)の有無を調べるウラ検査と呼ばれる検査を行います。
基本的には、2つの検査結果が一致した場合にABO血液型を決定することが出来ます。

いずれの検査も、ある抗原に対する抗体が存在する場合に検体は固まる(凝集する)という性質を利用しています。この性質を抗原抗体反応と言います。

オモテ検査は、患者の抗原を調べる検査法です。
患者の血球に抗A抗体と抗B抗体を反応させ、固まるかどうかを観察します。
抗A抗体のみに固まればA抗原のみを持っているのでA型。
抗B抗体のみに固まればB抗原のみを持っているのでB型。
抗A、抗B両方に固まればAB型。
逆にどちらも固まらなければO型となります。

それに対してウラ検査は、患者の抗体の有無を調べる検査法になります。
患者の血清(血液から血球を除いたもの)に、A型の血球とB型の血球を反応させ、固まるかどうかを観察します。

A型の血球に固まれば、抗A抗体を保有。B型の血球に固まれば、抗B抗体を保有することになります。
前にも書きましたが、自分の持っていない抗原に対する抗体を人は保有しているので、
A型の人は抗B抗体を持ち、B型の人は抗A抗体を持ち、O型の人は抗A・抗B抗体両方を持ち、AB型の人はいずれの抗体も保有していません。

つまり、ウラ検査でA型の血球にのみ固まれば、抗A抗体のみを保有しているので、B型。
同様に、B型血球のみに固まれば、抗B抗体のみを保有しているので、A型。
どちらも固まれば、抗A・抗B抗体ともに保有しているので、O型。
どちらも固まらなければ、抗体は保有していないので、AB型。
となります。

ウラ検査はちょっとややこしいですね(-。-;)
原理はともかく、オモテ検査と逆の動きをするんだな程度に考えてもらえれば十分です!

オモテ検査とウラ検査で両方同じ血液型の結果が出たときに、血液型を判定することができます。

産まれてすぐに血液型を検査しないわけとは?

現在、出生時に手術や輸血をするなどの特別な場合を除き、血液型検査を行われることはほとんどありません。
手術や輸血の必要がない場合には、保険適応がなく、自費での検査になります。
自費の場合だと、1000~5000円くらいが相場のようです。

保険適応の問題もありますが、新生児の血液では正しく血液型検査が行えないことも理由のひとつです。

血液型検査は抗原や抗体を調べると書きましたが、
新生児の血液型抗原は弱いことがわかっており、本来は抗原があるにも関わらず、検査で検出できず、O型と判定されてしまうこともあります。
大人になって血液型が変わった!などとたまに耳にしますが、こうしたことが原因です。
血液型抗原が成人レベルになるのは、生後2~4年とされています。

血液型抗体も同様で、新生児では産生されておらず、生後1年前後で産生されるとされています。

まとめ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

血液型について、臨床検査技師の視点から書いてみました。

ややこしい部分もあったかと思いますが、雑学程度に友人や家族に話してみてはいかがでしょうか?
血液型の話題になった際は、こんな記事があったことを思い出してみてください。

少しでもどなたかの役に立てたなら幸いです。

ムーパパ

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